本記事では、下記について解説します。
- Instagram広告のフォーマット
- Instagram広告の成果を上げるための10ポイント
Instagramは、様々なクリエイティビティ、コミュニティによって成長を続けています。
もしInstagramコミュニティを顧客に変えることが出来たら、新しいビジネスのチャンスになります。
Instagramの調査によると、ビジネスをフォローしているInstagram利用者の割合は90%で、Instagramで広告を見るとブランドへの興味が高まると回答した利用者の割合は50%となっています。
上記のようにInstagramのビジネスにおける影響の大きさは増加しつつあります。
本記事ではInstagram広告を検討されている方や海外事例を参考にしたい方に向けて、注目を集めるInstagram広告の仕組みや成果を上げるためのポイントを取り上げます。
Facebook社(現:Meta社)の2017、8年の発表によると世界では毎月10億以上、毎日5億以上のInstagramアカウントがアクティブ状態にあります。
また2019年では90%のアカウントがビジネスをフォローしており、5億以上のアカウントが毎日Instagramストーリーズを利用しています。
さらに、ソーシャルテクノロジー事業を行っているアライドアーキテクツ(Allied Architects)株式会社の調査によると、新型コロナの影響で外出を抑える中、Instagramを趣味やお好みなどの情報収集のために使う人が増えています。
他のSNSと比較し、サービス情報を調べるためにInstagramを使う頻度も高くなっています。
参考:『ニューノーマル時代、企業はSNSをどう活用すべき?「新型コロナがもたらした【新しい生活様式】における消費者のSNS利用実態調査」結果発表』
そのような規模と日々の活動により、Instagramは広告費を費やす主要なSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の1つにもなりました。
実際、デジタルマーケティング、マスメディアなどに関する市場調査会社のeMarketerの調査によると、2017年にInstagramのグローバルモバイルの広告収益は28億ドルを超え、2016年の14 億ドルより大幅に増えています。
これは、同年Facebookのグローバルの広告収益より10%以上も増加している数字です。
参考:『Instagram Mobile Ad Revenues to Reach $2.81 Billion Worldwide in 2017』
上記の数字の通り、Instagramの成長がビジネスの見通しにも大きな影響を与えています。
では、Instagram広告は一体どのような利用方法があるでしょうか。まずフォーマットの3種類から紹介していきます。
関連記事:『【Instagram広告】クリエイティブデザインで意識するべき11のコツ』
Contents
Instagram広告のフォーマットと特徴
写真広告(Photo Ads):
左画像引用:『Facebook広告ガイド』
右画像引用:『【Facebook / Instagram 広告】 フィード・ストーリーズのクリエイティブ要件まとめ』
Instagram広告で最も基本的な広告フォーマットであり、画像とテキストで構成されます。おしゃれな画像を使って、ブランドの属性などを伝えられるのが魅力です。
商品の特徴をアピールしたり、購買行動を呼びかけたりするのに利用出来ます。広告を見る人々に視覚的な刺激が多いことが特徴です。
正方形、横型のどちらにも対応出来ます。ポリシーは以下の通りです。
- メインテキスト: 125文字以内
- 見出し: 40文字以内
- 最大ハッシュタグ数: 30
構成がシンプルのため、アパレルやインテリア、食料品、コスメなど幅広い業種にマッチします。加えて 広告用の画像などが1枚あればすぐ出稿出来ます。
ビデオ広告(Video Ads):
左画像引用:『Facebook広告ガイド』
右画像引用:『【Facebook / Instagram 広告】 フィード・ストーリーズのクリエイティブ要件まとめ』
写真広告と同じくフィードで表示され、動画とテキストのみで構成されます。写真広告と比べると、画像以外に音や動きもストーリーに加わっています。
横型または正方形のフォーマットで配信出来ます。ポリシーは以下の通りです。
- メインテキスト: 125文字以内
- 動画の長さ: 1秒~2分
- 最大ファイルサイズ: 30 MB
スポーツやゲームなど動きを重視している製品との相性がいいです。動画にすることによって、目に留まりやすく なります。
関連記事:『Instagramのリール広告とは?設定方法と成果を出すポイント3選!』
カルーセル広告(Carousel Ads):
左画像引用:『Facebook for Business』
右画像引用:『【Facebook / Instagram 広告】 フィード・ストーリーズのクリエイティブ要件まとめ』
1つの広告に対し、複数の画像や動画を横並びに表示出来る広告フォーマットです。
ユーザーはモバイルであればスワイプ、PCなら左右の矢印をクリックすることで、それぞれの画像や動画を確認出来ます。
参考:『カルーセル広告とは?メリットや効果的な活用事例をご紹介』
ポリシーは以下の通りです。
- メインテキスト: 125文字以内
- 最大ハッシュタグ数: 30
- ランディングページの URL: 必須
- カルーセルカードの数: 2~10
- 画像の最大ファイルサイズ: 30 MB
- 動画の最大ファイルサイズ: 4 GB
参考:『 【Facebook / Instagram 広告】 フィード・ストーリーズのクリエイティブ要件まとめ』
製品のバリエーション情報や詳しいサービス内容を紹介したいときに効果的です。
Instagram広告の10ポイントのまとめ
では実際にInstagram広告を配信する際に何に気をつければいいでしょうか。下記の10ポイントから解説していきます。
パワフルで自然な画像
Facebookは2019年にKantar社と共同でアイ・トラッキング調査を行いました。
結果は、Facebookなど他媒体に比べ、Instagramは群を抜いて画像や動画などビジュアルコンテンツの視聴時間が長いです。
参考:『テレビ+Instagramの相乗効果 – 国内調査から得られたクロスメディアでInstagramを活用するヒント』
ビジュアルはテキストに比べて、一瞥でも多くの情報を伝えることが出来ます。MITの調査では、ビジュアル1秒分の情報量はテキスト30,000字分に相当するとも報告されました。利用者はフィード上でも、ストーリーズでも、瞬時にコンテンツをより詳しく見たいか、見たくないかをビジュアルで瞬時に判断し、非常に速いスピードでコンテンツを消費しています。
引用:『テレビ+Instagramの相乗効果 – 国内調査から得られたクロスメディアでInstagramを活用するヒント』
上記のようにInstagramがビジュアルプラットフォームであるため、高品質の画像を使用する必要があります。また、 過度な加工の画像はInstagramに排除される可能性もありますので、気をつけましょう。
もちろん加工せずに解像度の低い画像だと、広告への印象が悪くなるため、出来るだけ1936×1936で作成しましょう。
ファイルサイズを30MBまでという制限も守ることが必要です。
ブランドのロゴや商標に意識
Instagram広告で、パワフルで自然な画像を表示する同時に、ブランドのロゴや商標、シンボルカラー、シンボル柄にも意識することが重要です。
上記の要素が象徴的なもので、テキストより利用者に認識してもらいやすいです。
さらに、それらの要素を使って、ブランドや製品についての物語も伝わることがあります。
また広告の想起率や、視聴者が製品への認知度、またはメッセージとの関連性も高まります。
そのため、ブランドに象徴的な要素または補色要素にも焦点を当ててみてください。
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
画像内のテキストを出来るだけ抑える
Instagram人気ランキングを見ると、最も人気のあるInstagramアカウント(有名人以外)は、テキストが含まれている写真がほとんどないことが分かりました。
画像を使うInstagram広告も同じで30個、テキストより画像の方は非常に重要です。
参考:『Instagram人気ランキング』
Facebook広告に推奨されていた、クリエイティブ内のテキストを20%に抑えるルールは、Instagramには適用されません。
なぜなら、 Instagramの画像にテキストを埋めていても、それを見るユーザーに届きにくいからです。広告画像内のテキストについてFacebook会社が下記のようにアドバイスを挙げています。
- 画像内にテキストを入れる必要がある場合は、文字数を出来るだけ抑えたり、フォントサイズを小さくしたりしてみてください。なお、テキストが小さすぎて、読みにくくならないようご注意ください。
- 使用するテキストの大半を、広告の画像上に直接配置するのではなく、本文に含めるようにします。
- テキストで画像全体を覆ってしまわないようにします。
画像内のテキストを作成する際に、まず上記の点から気をつけましょう。
簡潔な文を書く
ソーシャルメディアの一つの特徴は短時間で情報の収集・獲得が出来ることです。もちろんInstagramも例外ではありません。
Facebookでは、投稿の理想的な長さは40文字です。Instagramのキャプション(説明文)の長さも40文字前後で最大になっています。
同じくInstagramのケーススタディを見ると、すべてキャプションの長さが最小限に抑えられていることが分かりました。
参考:『Facebook for Business | 成功事例』
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
広告テストを行う
Instagramは簡単にクリエイティブのA/B テストを行うことが出来ます。効果の良し悪しを分けるポイントがテストを繰り返すことでわかります。
Instagramは様々なコミュニケーションに適したフォーマットを幅広く取り揃えています。そのときの目的に照らして、どのフォーマットが最も効果をもたらすか検証してみましょう。
株式会社ビズリーチが展開する「キャリトレ」の以下の事例では、静止画のみのキャンペーンに加え、スライドショー形式の動画のキャンペーンを実施しました。動画を活用することで、多様なターゲット層の転職の動機や思いを表現しています。
画像の参照:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証』
ターゲットオーディエンスが同じ若年層であっても、同じ消費行動にたどり着くわけではありません。
上記のようにInstagram広告でいくつかのミニキャンペーンを実行し、どちらのキャンペーンがより肯定的な反応を引き起こせるか分かります。
それによって、不確実性の要素も最小限に抑えることが出来ます。Instagramで効果を上げるために、広告テストをおすすめします。
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
InstagramとFacebookを差別化する
2012年にFacebook社(現Meta社)がInstagramを買収したことで、両方ともFacebook社のサービスとなっています。
参考:『「社員13人、売上高ゼロ」でも買収額810億円、フェイスブックM&Aの真相』
しかし、広告の観点からみると、この2つのネットワークが同じではありません。特にユーザーの年齢・性別、行動について、差異があります。
Instagramのユーザーベースは若者です。2015年にソーシャルメディアの調査によると、インターネットユーザーの28%がInstagramを利用しています。その中で女性がユーザーベースの大部分を占めています。
Facebookでも同じく女性ユーザーが男性の方を上回っており、年齢層も18~29歳と30〜49歳に集中しています。
しかしFacebookの方は高齢者(50〜64歳および65歳以上)でも高い使用度を記録するなど、違いは明白です。
参考:『The Demographics of Social Media Users』
ユーザーの行動からみると、2つのプラットフォームの間に根本的な違いがあります。
つまり、Instagramは写真とビデオに焦点を当てていますが、Facebookは共有されるコンテンツに焦点を当てています。
その他に、Instagramはブランドと関わる可能性がFacebookより2倍以上あります。そのため、InstagramはFacebookよりフォロワーあたり58倍のエンゲージメントを持っています。
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
したがって、これらのことからInstagramとFacebookを区別しながら活用するのはおすすめです。
関連記事:『Instagram広告とFacebook広告の違いと特徴!成果を出す4つのポイント』
行動喚起の内容も入れる
Instagramで利用者の注意をひくのは画像素材であることが多いことは前述の通りですが、画像に注意を引かれた 後は、画像内のテキストに目を向けることもわかっています。重要なメッセージ、特にサービスを使うべき理由は、画像内のテキストで強調することで、よりアクションを促す機会につながります。
株式会社リクルートジョブズが展開する「タウンワーク」の事例では、クリエイティブ内でサービスを使うべき理由をテキストで記載してきた場合と、テキストを全く無くしたバージョンと比較するA/Bテストを実施しました。すると、テキストを記載した場合のほうがコンバージョン率60%以上改善する結果となりました。日給などの金銭的な便益を超えたメリットを伝えることも左右しうるという示唆につながりました。
画像引用:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証』
その他に、「今すぐ購入」、「今すぐ予約」、「今すぐ見る」、「詳細」、「サインアップ」、「ダウンロード」、「お問い合わせ」、「今すぐ申し込み」などアクションを促すフレーズが挙げられます。
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
応答しないランディングページに失望しない
ランディングページのエンゲージメントやクリック率が高くなくても、広告のコンバージョン率がマイナスになることはありません。
まずは利用者がランディングページに応答しない原因を考えなければなりません。一つの原因として、Webページにアクセス出来ないからと考えられます。
Instagramは投稿の本文にURLを載せてもリンクが機能しません。ホームページへのアクセス設定が必要なので、投稿前の段階に準備しておきましょう。
参考:『Instagramからホームページへアクセス(リンク)してもらうコツ4つ』
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
ハッシュタグを活用する
ハッシュタグはSNSの投稿に対する“タグ”として利用され、ハッシュタグの後に特定のキーワードを付与することで投稿がタグ化されます。 タグ化されることによって同じキーワードでの投稿を瞬時に検索出来たり、趣味・関心の似たユーザー同士で話題を共有したりすることが可能です。
Instagramの場合、キーワード単位で投稿が検索される機会の多いTwitterよりも一層ハッシュタグの利用が投稿へのリーチ度を左右する要素として関わってきます。
例えば、自身が撮影した写真を多くの人に見てもらいたい場合は「#写真の場所」「#名称」「#感情」「#日時」「#ジャンル名」など、関連するキーワードをなるべく多く洗い出し、ハッシュタグの内容にバリエーションをもたせると良いでしょう。ハウツー系の短い動画やテキストが主となる投稿の場合には出来るだけ多くの単語をハッシュタグ化することや、ブランディングを意識した投稿の場合には「#オリジナルのキャッチコピー」なども添えることが有効だとされています。
さらに、Instagramは情報の多くが写真・動画といった視覚情報が中心となる性質をもっているため、海外への広まりも意識して「ハッシュタグの多言語化」に取り組むことも重要でしょう。
Instagramの投稿につけられるハッシュタグの上限は、30個までと決まっています。
TrackMaven(マーケティング調査会社)が実施した調査によると、9個のハッシュタグを含む投稿が最も多くのインタラクションを生成したことが分かりました。
参考:『Hashtag Strategies for Social Media – TrackMaven 』
参考:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
ハッシュタグの活用によって、同じ趣味を持つユーザー同士、新しい繋がりが生まれるので、集客への効果が期待出来ます。
さらにキャンペーンに適したハッシュタグの使用によって、キャンペーンの参加率も高められます。
関連記事:『企業がInstagramを成功させる基礎知識!おすすめ運用法5選』
ユーザー生成コンテンツを出来るだけ早く実装する
ユーザー生成コンテンツとは、一般ユーザーによって作れられたコンテンツのことです。
例えば、ユーザーが個人のSNSでの投稿などが挙げられます。つまり、消費者発信のコンテンツのことです。
ユーザー生成コンテンツを活用するメリットは以下が挙げられます。
まずは企業の発信するコンテンツに比べてユーザー生成コンテンツの方は消費者目線のコンテンツであるため、消費者に信頼感や親近感を与えることが出来ます。
親近感は効率的なアプローチの実現にも有利な条件になる場合があり、また消費者のリアルな声が聞けるので商品開発や施策改善のヒントにもなります。
さらにユーザー生成コンテンツは消費者によって作ったものなので、企業にはコンテンツ制作の費用が発生しないメリットもあります。
参考元:『10 Must-Follow Tips for Instant Instagram Advertising Success』
ユーザー生成コンテンツを実装するには、商品への信頼感や効率的アプローチの面において様々なメリットが上記のようにあります。ゆえに、ユーザー生成コンテンツを実装するのがおすすめです。
まとめ
以上、Instagram広告クリエイティブ作成でおさえたい10ポイントでした。Instagram広告の利用者が増加している中、本記事で挙げたポイントを参考にし、是非Instagram広告を試してください。
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監修者
matsuyama2012年創業のWeb広告代理店、株式会社Unionが運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。