なるべく費用を抑えながら自社の認知度を高めたり求人採用やサービスのブランディングをしたいと思ったことはありませんか?
そのようなときTikTokの企業アカウントで動画を投稿してマーケティングする手法があります。
アイディア1つで認知度の向上および人材採用で大きな成果を挙げた企業も実際に存在します。
たとえば、後程ご紹介する三陽工業株式会社では新卒採用のオンライン説明会で、参加者90人のうち、約7割が同社のTikTokを見ており、入社予定の新卒内定者8人のうち3人は、動画を見たのがきっかけで応募をしたとのことです。
この記事ではTikTokでマーケティングするメリットや実際の事例についてご紹介します。
本記事は自社のTikTok企業アカウントに動画を投稿するという内容ですが、TikTokに投稿する動画の制作をアウトソースしたい場合は、株式会社Unionの動画制作サービスにぜひご相談ください。
関連記事:『TikTok広告の特徴と費用、出稿までの7ステップを解説!』
Contents
TikTokの特徴
TikTokの概要
参考:『TikTok公式Webサイト』
TikTokとは、ショートムービーに特化した動画投稿型SNSです。2016年に中国のByteDance社がリリースしました。
ゆっくり時間を取って視聴するコンテンツではなく、隙間時間やちょっとした暇つぶしとして楽しめることで人気を集めました。現在は数多くのTikTok発インフルエンサーを輩出しています。
TikTokは150以上の国と75の言語で利用可能です。2020年にアプリダウンロード数ランキングでFacebookを抑えて世界第一位となりました。
現在、世界のダウンロード数が20億人以上、国内の月間アクティブユーザー数が950万人を突破し注目を集めているアプリです。
ユーザー層
TikTokは若い世代が多く利用しているイメージがありますが、博報堂の調査 によれば年々30代40代の利用者数も増加しており、幅広い世代が利用しているプラットフォームと言えます。
TikTokのトレンド
ここ数年TikTokのトレンドは絶えず変化しています。
2018~2019年前半
10代を中心にダンスやリップシンク(口パク)の動画が爆発的なブームになりました。
「TikTok」が2018年の新語・流行語対象にノミネートされ、JC JK流行語では大賞を獲得するなど、認知度が上がるとともに利用者数も増加しました。
2019年前半~後半
20代のユーザーが続々と増え、お笑いやエンタメ、動物、赤ちゃんなど幅広いジャンルの動画が流行しました。
2020年~
30代、40代のユーザー、芸能人も続々と利用するようになりました。HowTo系や日常Vlog、生活情報など比較的実益のある動画がトレンドとなりました。
TikTokが流行した理由
TikTokは時代・環境にあった視聴体験を提供しており3つのユーザーファーストな特徴があります。これが人気の要因にもなっています。
- 動画の尺が短い(~60秒)のでサクサク見られる
- 強制視聴が無いので広告が出ても不快にならない
- オススメで表示された動画が興味のあるものである場合が多い
また、TikTokは興味のない動画はすぐにスキップできるので、興味のある動画の探索に適した仕様になっています。
そのため、「何かおもしろものないかな」というモチベーションで利用するユーザーが多く、無目的の動画回遊により新しい出会いや発見に敏感になるので興味が芽生えやすいという特徴があります。
参考:『TikTok For Business講演資料』
関連記事:『Z世代にリーチできる施策!TikTok動画広告における3つの成功事例を紹介』
TikTokの機能
TikTokはアプリ内で動画の撮影から加工まで一貫して行うことができる便利な機能が搭載されています。
加工機能も多くのユーザーのニーズを捉えており、動画映えするように人物を「盛る」機能があったり、2018年には音楽聞き放題サービスの「AWA」との業務提携したことで流行りのBGMをコンテンツで使用できるようなりました。
これにより、誰でもテンポが良くて面白いコンテンツを作れる仕組みが整っています。
TikTokで使える機能は以下があります。
・リミックス
リミックスを利用すると、投稿者が作成中の動画をTikTokの他の動画とコラボさせることができます。他のユーザーは投稿者の動画の一部を自分の動画の一部として使用できます。
・デュエット
デュエットでは、他のクリエイターがTikTokで作成した動画と、投稿者の動画を並べて投稿できます。 この機能では画面が分割され、2つの動画が同時に再生されます。
・カメラツール
撮影中のカメラ速度の変更や、撮影ボタンを長押しせずに動画を撮影開始できるカウントダウン機能、フラッシュ、ズームなどの機能があります。
・エフェクト
エフェクトは、TikTok動画をカスタマイズできます。 動画の色や雰囲気を変えたり、文字を追加したりできます。
・楽曲
TikTok内にある好きな楽曲を素材として利用することが出来ます。
TikTokをビジネスで活用する4つのメリット
TikTokをビジネスで活用するメリットをご紹介します。
メリット1.チャンネルパワーがなくても注目される可能性がある
TikTokやYouTubeは画面を開くとオススメ動画が表示されます。このオススメに表示される動画はAIが選定しており、その判断方法を「アルゴリズム」と言います。
特にTikTokはYouTubeに比べて新しく始める人に優しいアルゴリズムになっています。
YouTubeのアルゴリズムは視聴者に沢山見られているチャンネルの動画をオススメ表示しやすくなるようになっています。
つまり、チャンネル全体としての視聴時間を沢山稼ぐほど新しい動画がよりオススメ表示されやすくなります。
言い換えればYouTubeはチャンネルを主としたアルゴリズムのために長いあいだ継続的に活動している人ほど有利になる仕組みです。
そのため、YouTubeで動画を始めて投稿すると1週間経っても100PVにも達しないことが少なくありません。
成果を求められるビジネスにおいて、YouTubeを活用することは長い目でチャンネルを育成していく必要があることを意思決定者に理解して貰う必要があります。
参考:『YouTubeヘルプ「検索とパフォーマンスに関するよくある質問」』
一方TikTokは動画が主となるアルゴリズムです。
クリエイターのフォロワー数に関わらず、良質なコンテンツを評価し、適切なユーザーに届けることが重視されています。
動画を投稿したら一定の視聴者に見られるように配信され、そこで評価が良ければ更に配信数が増えていきます。
つまり、チャンネルとしての実績がなくても良質なコンテンツを作成すれば、無名の投稿者でも視聴される機会を得られ、1本目の投稿から大きなPVが期待できます。
これから動画を使ってプロモーションやブランディングをするときには先行者に後れを取らずに渡り合える可能性があることがTikTokを活用するメリットの1つであると言えます。
参考:『TikTokヘルプセンター「TikTokが動画を推奨する方法」』
メリット2.多くの人に好意的に見てもらいやすい
先述の「1.TikTokの特徴」で述べたように、TikTokは様々な国の、様々な世代が集まっているプラットフォームです。そのため、多種多様な人に動画を見てもらう機会を作れます。
それだけではなく、広告動画や宣伝色の強い動画もスキップが容易であることからユーザーにネガティブな印象を与えにくく好意的に見て貰いやすいという特徴もあります。
このことからクレームや低評価などを受けるリスクが比較的少ないなかで多くの人に訴求できるというメリットがあります。
参考:『TikTok For Business講演資料』
メリット3.人材採用にも活用可能
株式会社Suneightの行った調査結果によれば、23卒学生の約8割がTikTokで企業の動画を見たことがあり、TikTokがキッカケで企業に興味を持ったことがあると回答がありました。
興味を持った理由としては「企業イメージが掴めたため」、「企業の世界観が掴めたため」などが挙げられていました。
また、企業のTikTokを見た学生の約6割が、TikTokで企業に興味を持ち、「実際にエントリーした」経験があると回答しました。
企業のTikTokでフォローしたいと思うコンテンツとしては「社員のコミュニケーションの様子」や「実際の仕事の様子」など、その企業の生の雰囲気が分かるようなコンテンツを求める傾向にあるようです。
この調査結果を踏まえれば、企業がTikTokでPR動画を投稿することで認知度が高まるだけではなく人材採用もしやすくなると言えます。
少子高齢化の日本では今後も売り手市場が続くと考えられるため人材確保のための選択肢が増えるだけではなく上手に活用すれば人材採用のコストを削減できるかもしれません。
参考:『株式会社Suneight「Z世代の就活生のTikTok活用実態に関する調査」』
メリット4.動画の制作コストを抑えやすい
「1.TikTokの特徴」でご紹介させて頂いた通り、TikTokには動画の編集を補佐してくれる機能が多数備わっています。
動画の長さも1分以内と短いため、動画制作に慣れていない方でもスマートフォンが1台あれば簡単に一定のクオリティの投稿動画を作れます。
関連記事:『広告動画制作に使えるAfterEffectsプラグイン/スクリプト18選』
TikTokをビジネスで活用している事例
実際にTikTokを活用している企業の事例を5つご紹介します。
事例1:三和交通株式会社
参考:『三和交通@TAXI』
三和交通というタクシー会社のTikTokです。テレビのニュースやバラエティ番組などでもよく取り上げられており、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
タクシー業界は高齢化が進んでおり、求人の観点から若者からの注目を集めたいという目的から企画が始まりました。
当時は若くて容姿の整った人たちがダンス動画を投稿していたなか、オジサンが踊っている動画は多くの注目を集めました。
結果として、若い方が会社説明会に参加するようになり実際に採用に至ったケースもあるようです。
また、タクシーを利用している方にも「TikTok見てるよ」と声を掛けられるようにもなったとのことです。
人材採用と会社の知名度向上を見事に実現されました。TikTokに動画を投稿して成功した事例の1つであると言えます。
関連記事:『動画活用の成功事例5選!動画の種類別に制作方法をご紹介』
事例2:大京警備保障株式会社
参考:『DaikyoSecurityCompany/大京警備保障』
こちらも事例1のタクシー業界と同じく、警備業全体の採用難のなかで若手の採用をするためにTikTokの運用が始まり18歳~30代の若年層へ向け、社内の雰囲気や警備業の実情等の情報公開と拡散を行い続けてきました。
その結果、2022年2月時点でフォロワー数は170万人を超えました。
一見、アナログで堅苦しいイメージのある警備業界ですが、その中で働く方々がユニークなことをする姿に魅了される人が続出しました。
事例3:三陽工業株式会社
オートバイ部品の研磨などを手がける兵庫県の三陽工業もまた、若者へのアプローチをするためにTikTokを始めた企業の1つ。平均年齢57歳の3名が中心となり動画を投稿しています。
新卒採用のオンライン説明会で、参加者90人のうち、約7割が同社のTikTokを見ていた。
入社予定の新卒内定者8人のうち3人は、動画を見たのがきっかけで応募をしたというように着実に成果を出しているようです。
事例4:クラシル
参考:『クラシル【公式】kurashiru』
クラシルは料理のレシピを紹介しているアプリです。料理の作り方を15秒程度でもわかるようにポイントを押さえてコンパクトに作成した動画を投稿しています。
動画を見ていて「これなら自分でもできそう」と思わせてくれる構成となっています。
この動画をTikTokで投稿することで、クラシルのサービスを認知させるだけではなくアプリ利用の導線としても役立てています。このように認知拡大や人材採用だけではなくサービスの利用を促す例もあります。
事例5:東京カレンダー
参考:『東京カレンダーTikTok』
東京カレンダーは東京の魅力的な情報を発信する月刊情報誌です。TikTokを使ったプロモーションの一環として1話15秒で、都会の大人たちの日常をコミカルに描いたショートムービードラマの投稿を始めました。
ドラマの面白さが注目され、さまざまなメディアでも取り上げられたことで東京カレンダーの認知拡大につながりました。
ここまでの事例をご覧の通り、TikTokは若い世代が投稿するイメージがあるかもしれませんが中年の世代が人気になることもあります。
TikTokは予算がなくてもアイディア1つで大きな成果を得られるマーケティングプレイスと言えるでしょう。
まとめ
ご紹介させて頂いたように、TikTokに企業として動画を投稿することで大きな反響を得られることがあります。
しかし、ただ何となくやってみるだけではユーザーの心をつかむことは出来ず中々成果を出せないものです。
そのためTikTokを運用する際にはしっかりと目的と動画のコンセプトを明確にすることをオススメします。
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監修者
matsuyama2012年創業のWeb広告代理店、株式会社Unionが運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。