リスティング広告では、出稿するキーワードによってパフォーマンスが決まるといっても過言ではありません。
例えば、ユーザーのニーズが同じだとしても、各ユーザーが検索するキーワードが異なるケースもあるため、どんなキーワードを出稿すればいいかお悩みの方も多いではないでしょうか?
そんな悩みを解決するのがリスティング広告のマッチタイプです。
リスティング広告のマッチタイプを理解して上手く活用できれば、取りこぼしの少ない広告運用が実現できます。
それ以外にも「平均クリック単価が業界全体で約281円 」と高額なリスティング広告の費用対効果改善にもつながります。
参考:『Wordstream|Google Ads Benchmarks for YOUR Industry』
本記事では、広告運用担当様へ向けてリスティング広告の「マッチタイプの種類」「使い分け方」「正しい効果測定」について紹介します。
Contents
リスティング広告のマッチタイプとは
リスティング広告のマッチタイプとは、ユーザーが検索するキーワードに対しての広告掲載範囲を決定する設定です。
リスティング広告出稿時には、広告表示のためのキーワードを登録します。
マッチタイプは、この登録したキーワードを「より多くのユーザーに表示されるか」「ターゲットを絞って表示させるか」を決める設定だと覚えておきましょう。
そのため、マッチタイプを上手く活用できれば、自社に最適な広告掲載範囲での出稿が実現できるため、費用対効果改善につながります。
関連記事:『リスティング広告のクリック率が向上するキーワード選定方法5選!』
リスティング広告のマッチタイプは4種類
リスティング広告のマッチタイプには「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」「絞り込み部分一致(2021年廃止)」の4種類があります。
まずはこの4種類のマッチタイプの特徴とメリットやデメリットについて理解しましょう。
完全一致
キーワード | 広告表示するキーワード | 広告表示しないキーワード |
[男性用のシューズ] |
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参考:『キーワードのマッチタイプについて』
完全一致は、登録したキーワードと完全に一致するキーワードまたは、類似するパターンに該当するキーワードの場合に広告表示されるマッチタイプです。
完全一致は以前まで、正確なキーワードフレーズを入力した場合にのみ広告表示されていました。
例えば、キーワードフレーズが「男性用のシューズ」の場合、ユーザーが「男性用のシューズ」(正確な順序の単語)と検索した場合にのみ広告が表示され「男性 シューズ」などでは広告表示されませんでした。
しかし、Googleは最近、完全一致の仕様に変更を加えたため、キーワードに同義語、複数形、またはその他のバリエーションを含む場合でも広告表示されるようになりました。
そのため、 以前よりも取りこぼしの少ない広告運用が実現可能になっています。
参考:『Coming Soon: Exact Match Keywords to Match to Even MORE Variants』
完全一致のメリット・デメリット
完全一致のメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット | デメリット |
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関連記事:『リスティング広告のCPA改善方法7選!【業種別の平均CPAを徹底解説】』
フレーズ一致
キーワード | 広告表示するキーワード | 広告表示しないキーワード |
“テニス シューズ” |
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参考:『キーワードのマッチタイプについて』
フレーズ一致は、完全一致よりもターゲットを絞り込むことができるマッチタイプです。
フレーズ一致は、キーワードが異なっても同じ意味として、認識された場合でも広告を表示します。
そのため、自社が狙っているキーワード以外でも、コンバージョンにつながる可能性もあるマッチタイプといえるでしょう。
自社にて、確実にコンバージョンが見込めるキーワードが選定できていない場合などにおすすめです。
フレーズ一致のメリット・デメリット
フレーズ一致のメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット | デメリット |
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部分一致
キーワード | 広告表示するキーワード |
低炭水化物 ダイエット プラン |
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参考:『キーワードのマッチタイプについて』
部分一致は、最も多くのユーザーにリーチできるマッチタイプです。
登録したキーワードの類似語に対しても広告表示をします。
例えば「高級車」というキーワードであれば「高級アパート」というキーワードでも広告表示される可能性があります。
部分一致は、リスティング広告を出稿するときのデフォルトとなります。
多くのユーザーに対して広告表示できますが、その分、ニーズとはかけ離れた無駄なクリックが発生するリスクが高いと覚えておきましょう。
そのため、定期的に「検索クエリレポート(※1)」を確認して、自社が意図するキーワードでクリックを獲得できるか分析する必要があります。
部分一致のメリット・デメリット
部分一致のメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット | デメリット |
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絞り込み部分一致(2021年廃止)
2021年7月まで、GoogleとYahoo!広告にて「絞り込み部分一致」といったマッチタイプが存在していましたが、こちらは廃止になり「フレーズ一致」に統合されました。
そのため、以前に「絞り込み部分一致」のマッチタイプを設定している方は、自動で「フレーズ一致」に変更されているので注意が必要です。
また、この統合により「フレーズ一致」に関しては、以前よりもリーチ数が広がっているので「フレーズ一致」を登録している方は「 除外キーワード(※2)」を活用したリーチの調整をおすすめします。
リスティング広告のマッチタイプ使い分け方3選
リスティング広告のマッチタイプ使い分け方3選を紹介します。
下記内容を参考に、自社にあったマッチタイプを選定してみましょう。
コストを下げつつCVを増やすなら「完全一致」
リスティング広告のコストを下げつつCVを増やすなら「完全一致」のマッチタイプがおすすめです。
「完全一致」はマッチタイプの中でも、もっともターゲットを絞ったリーチが可能なので、コンバージョンにつながりやすいユーザーを獲得しやすい傾向があります。
ただし「完全一致」を選択するときは、事前にある程度の期間リスティング広告を運用して、自社にとって最適なキーワードを見つけておく必要があります。
例えば、検索クエリレポートを閲覧して一番クリック率が高いキーワードだけを「完全一致」に変更するなどの使い分けが有効といえるでしょう。
除外キーワードの活用なら「フレーズ一致」
自社が意図しないユーザーからのクリックを除外したい場合は「フレーズ一致」を選択しましょう。
「フレーズ一致」では、完全に一致するキーワードが検索された場合に広告を非表示にする「除外キーワード」という機能があります。
例えば「○○ 退会」「○○ 解約」など、自社のコンバージョンと関係キーワードを除外しておけば、無駄なクリック発生を防ぐことが可能です。
多くの商材を扱っている場合は「部分一致」
多くの商材を扱っている場合は「部分一致」のマッチタイプがおすすめです。
「部分一致」はマッチタイプの中でも、もっとリーチに優れています。
例えば、ECサイト上でキッチン用品を販売しているとしましょう。
「部分一致」であればキッチン用品をネット上で探すユーザーが「お皿」「コップ」など、さまざまなキッチン用品を検索する度に広告が表示できます。
結果、ユーザーが広告をクリックしてECサイト内を閲覧してもらえば、複数のキッチン用品が購入してもらえる可能性も十分にあるためです。
リスティング広告のマッチタイプの正しい効果測定
最後に、リスティング広告のマッチタイプの正しい効果測定を紹介します。
下記手順でマッチタイプを最適化できれば、コストパフォーマンスの高い広告運用を実現できます。
関連記事:『Googleリスティング広告で効果を上げるための10のポイント』
「部分一致」からリスティング広告を始める
リスティング広告をはじめて出稿する場合は、デフォルトである「部分一致」の設定がおすすめです。
まず「部分一致」にてリーチ数を増やすことを最優先として運用しましょう。
除外キーワードを見つける
「部分一致」にて出稿していると、クリックはされるがコンバージョンにつながらないキーワードが複数発生します。
管理画面のレポートを確認しながら、コンバージョンにつながっていないキーワードを「フレーズ一致」にて除外キーワードとして登録していきましょう。
例えば「ギフト 内祝い」というキーワードを「部分一致」で設定した場合「ギフト スイーツ」などでも広告表示されます。
仮に自社にて「スイーツ」の取り扱いがないのであれば「ギフト スイーツ」を除外キーワードとして登録します。
「完全一致」を活用していく
最後に「完全一致」のマッチタイプを活用して、リスティング広告の費用効果を改善していきます。
「完全一致」の活用は、あくまでも限定された見込み客に対してリーチしたい場合に限定しましょう。
例えば、自社商品の知名度がない状態で「完全一致」を活用した場合、十分な検索ボリュームがなく、広告出稿が殆ど行われない可能性があります。
「社名」「商品名」「サービス名」などの認知が済んでおり、コンバージョン見込める可能性が高いキーワードにのみ「完全一致」を設定するようにしましょう。
まとめ
リスティング広告のマッチタイプについて解説しました。
マッチタイプとは、ユーザーが検索するキーワードに対しての広告掲載範囲を決定する設定です。
マッチタイプを上手く活用できれば、自社に最適な広告掲載範囲での出稿が実現できるため、費用対効果改善などにつながります。
広告運用当初は「部分一致」から運用をはじめて、徐々キーワードを絞っていくのがおすすめの運用方法です。
この記事を読んで、マッチタイプの最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
matsuyama2012年創業のWeb広告代理店、株式会社Unionが運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。